トカラ列島トカラ馬2 ~和馬日和(なごんまびより)~

トカラ列島中之島には日本在来馬「トカラ馬」が飼育されています。小さな島の小さな馬たちの様子をご紹介します。

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皆様にご報告せねばならないことがあります。
悪夢のような出来事が起こってしまいました。
昨年4月生まれのオス馬「なゆた」が怪我をしてしまいました。骨折です。
1月15日の出来事でした。
午前10時に牧場の作業を終え帰るときには異常はありませんでした。
再び午後4時に牧場を訪れると、いつも近づいて来てくれるなゆたが群れから離れたところで立ちすくんでいました。
急いで見にゆくと左の後ろ足から出血、その足のつき方ですぐに骨折が疑われました。
当日は今季最大の寒波が中之島を襲っており、低温とともに雨(あられ)と風が吹きつける悪天候でした。
全く歩く様子はなく、下草を食べる様子もありませんでした。しかし大好物のヘイキューブを与えるとよく食べ、食欲はあるようでした。吹きつける風を少しでも防ぐため松の木の影に移動させました。
その晩は移動せず座り込むこともなく、その場に立ち続けていました。
その様子は激痛に必死に耐えているというよりは、この状態が過ぎ去ってくれるのをじっと待っているようでした。
骨折箇所は膝のすぐ下です。原因は不明です。
生後ずっと同じ牧場で放牧されており、今まで怪我らしい怪我はなかったので、こんなことになるなんて想像もしていませんでした。
外傷があること、両前足の膝に土が付着していたことを考えると、何かしらのアクシデントがあったと想像します。

天然記念物であるトカラ馬がこのような怪我をしてしまい、この場をお借りしまして飼育係としてお詫び申し上げます。
村民の皆様や県民の皆様や日本在来馬として広く国民の皆様からお預かりしている大切な子だと認識しています。
申し訳ありませんでした。

翌16日、添え木をして骨折箇所を固定。するとしだいに3本の足をうまく使って歩くようになりました。
草も食むようになりました。
その後近くの小屋をお借りし入れたのですが、ふかふかに敷いた寝ワラに座って休めるようにもなりました。
幸い多くの方々のご助力で、治療のため鹿児島大学の動物病院に受け入れてもらえることになりました。
鹿児島は競走馬の越冬地として知られており、鹿児島大学は馬の治療も積極的に行っていて最近最新の設備が設置されています。
専門の施設で専門家に診てもらえるということで、胸をなでおろしています。
この件ではNPO・村教育委員会・トカラ馬保存会・鹿児島大学と多くの人にお世話になりました。
ありがとうございました。
その後の経過ですが、1月19日の上り便で鹿児島に行き、翌20日に鹿児島大学付属病院に入院しました。
当日はレントゲン等の検査、外傷の手当て、骨の固定の仮手術が行われました。
傷の回復を待って再度本手術が行われるそうです。


早くて全治2か月ということでした。

「なゆた」は放牧場からひとり離れた小屋に移されたり、輸送用のトラックやコンテナに乗せられたり、フェリーに揺られたり、怪我に加えて今まで体験したことのないことばかりでストレスや体への負担を心配しましたが、本人は穏やかで食欲もあり、ボロの量も形も正常で本当に助かりました。

一日も早くなゆたの状態が良くなるよう、毎日祈っています。


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CIMG7839.jpg



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  1. 2011/01/22(土) 19:07:41|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

お疲れ様でした。
愛する者の痛みを見守るほど辛いことはありません。
tokaraumaさんがそばにいたからこそ「なゆた」は無事鹿児島へ上がれたと思います。
一日でも早く元気に中之島へ帰ってくることを祈ります。
  1. 2011/01/22(土) 23:27:43 |
  2. URL |
  3. yoron_hana #-
  4. [ 編集 ]

う~(涙)、ありがとうございます。
  1. 2011/01/23(日) 01:12:48 |
  2. URL |
  3. tokarauma #-
  4. [ 編集 ]

なゆた君 回復に向かっているようでなによりです ! ほぼ同時期に私の牛は分娩後に右大腿神経麻痺を起こしました 神経が麻痺しているから電気治療やもぐさ治療で神経に刺激を与えれば回復することがあると言われたので続けたんですが、症状は悪化して病畜出荷せざるえなくなりました 原因を解明して再発を必ずふせぐしかない 私のことはいいとして(汗) しかし今回のような放牧中の馬の事故を防ぐのは極めて難しいと思います  無事是名馬なり なゆた君が回復に向かっているのは、トカラさんが早期に骨折を発見したからです  普段から全ての馬に対して愛情と心を配っているからできたんですよ いい仕事してます 私たち日本国民がありがとうと言わなければいけない話
  1. 2011/02/25(金) 00:50:26 |
  2. URL |
  3. #-
  4. [ 編集 ]

無事是名馬

本当にそうですね、健康第一、すべての基本。
「なゆた」が回復に向かっているのは今回ご協力いただいたすべての方々と、心配してくださっている方の祈りと、
患畜小屋でコンクリの壁の中独り戦っている彼の力です。
最初から神経質なところは少ないなゆたでしたが、やっぱりそうとう不安だと思います。
こんな貴重な体験をしているのだから、きっとひとまわりでっかくなって帰ってきてくれます。

飼われている牛は残念でした。
出産は人間を含めどんな動物にも一大事ですね、分娩後の症状ということで、何か大きな負担があったのかもしれませんね。
話のできない動物相手だからこそ、もう一つの耳を持たねばなりません。
ドリトル先生がうらやましい。
  1. 2011/02/26(土) 17:53:28 |
  2. URL |
  3. tokarauma #-
  4. [ 編集 ]

”なゆた”という名を知って!

311東日本大震災を避けている時、たまたま鹿児島大学の構内で会ったトカラ馬が、
昨年4月生まれのオス馬「なゆた」だったのですか。
痛々しい外科手術の後がありましたが、回復するようでよかったですね。
6年生の外科の学生さんから色々と説明を受けたのですが、
馬関係の仕事につきたいと言う方が、担当でよかったですね。

4月2日には、開聞自然公園で、
念願の日本在来馬のトカラ馬の群れにも会うことが出来ました。
日本在来馬のトカラ馬が、益々繁栄すると良いですね。


緑水子
  1. 2011/04/15(金) 13:46:34 |
  2. URL |
  3. 緑水子 #-
  4. [ 編集 ]

なゆたにお会いになった!

病院の家畜舎にお入りになっていろいろと話を聞くことがおできになるということは、緑水子さんは何か動物の関係者でしょうか?
あの足の様子をを思い出すだけでもつらいです。
でもつらいのは母馬と仲間と広い牧場から離れ独り痛みと戦っているなゆた本人です。
幸せなことに馬をご専門とされる先生と、優しい飼育担当の学生さんがおり、専門の施設で診てもらえることです。
なゆたは開門山麓自然公園から来た母馬と中之島生まれの父馬の間にできた子です。
きっと強い子です。
早い回復を信じてます。
  1. 2011/04/15(金) 17:53:05 |
  2. URL |
  3. tokarauma #-
  4. [ 編集 ]

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